あれからほんの少しだけ経った日の保健室での話。


「………ところでロイド先生。ルルーシュが皇女殿下とかそっちに気を取られててついうっかりしてたんですけど今思い出すと確かルルーシュと一緒に住んでるとかなんとか非常に聞きたくないんだけど聞き逃せないようなことを言ってはいませんでしたか? 僕の勘違いだったらいいんですけどむしろそうであって欲しいところなんですけどっ!」
「あはぁ、よく覚えてたね! 鳥頭って聞いてたからそこはスルーされちゃってるもんだと思ってたよぉ」
「やっぱりワザとかよ畜生!」
「というわけでぇ、ルルーシュ殿下に何かしでかしてみたら僕に筒抜けなんで、そこんとこは肝に銘じておいてねぇ!」
「ていうかいい年した男が女子高生と同居とかそっちの方が大問題じゃないんですか。僕なんかよりあなたの方がよっぽど危険じゃないですか!」
「あのねぇ、スザク君。君、ルルーシュ殿下の兄君をみくびっちゃいけないよ?」
「……は? ルルーシュのお兄さんって…………噂のシュナイゼル第二皇子?」
「おおあたぁりぃー! あの人ねぇ、昔っからルルーシュ殿下のこと猫可愛がりしてるから。ルルーシュ殿下に見合いとなれば先ず握り潰すはルルーシュ殿下に直接ちょっかい出す輩が居れば体よく左遷したり酷いときは醜聞で相手を潰したりするようなお人でねぇ。ルルーシュ殿下も厄介なお人に見初められたと思うけど実質後ろ盾のなかった殿下を庇護したシュナイゼル殿下には恩義も一際感じてるらしいし何よりあの人外聞は嫌味なくらい完璧だから殿下もそりゃもう慕ってるしねぇ。本性は性悪だけど別にだからってルルーシュ殿下のこと騙してるとかそういうんでもないから質が悪いっていうかさぁ」
「……そんな人がよくルルーシュとの同居、許しましたね」
「そりゃもう僕だって苦労したんだからっ! それでもねぇ、毎朝毎晩、何があろうと定期チェックは欠かさないんだよあの人! 僕だけにならともかく必ず1日に一回はルルーシュ殿下のお顔を見ないと安心しないしそんな中ルルーシュ殿下に手なんて出せると思う?! しぃかぁもー、ルルーシュ殿下も僕のこと信頼してくれちゃってるしたまに無防備にリビングで寝ちゃわれる時なんて僕どうすればいいの! って感じでさぁ! こっそりやっちゃうにもあんまりに無防備だと逆にどうしようもないっていうか、それをあの人もわかってるからこっちの腹突くようなこと言ってくるしさぁ!」
「………男として羨ましいのか同情していいのか迷うところですね…」
「あ、君のことも報告してあるんでそこんとこ肝に銘じておいてね」
「ちょっと待て!」
「あっはぁ! ざあんねんでしたあぁ! もしルルーシュ殿下に手ぇ出すようなことがあれば即刻本国に連れ戻されるんでよろしくぅ! もちろん僕は一緒に帰るけどね!」
「とんでもない勢いで不公平な気がするのは僕の気のせいですか!」
「だぁからぁ、覚悟がないなら身を引いた方が君の為だよぉ。って、僕は忠告したしー」
「覚悟……」
「うん。どんな理不尽にもめげない屈強な精神」
「……………どんな理不尽にも、ですか」
「うん。どんな理不尽にもだね」





学園パラレル、番外・追求編。




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どんな理不尽にもです。苦境はきっと、これからが本番。
きな子/2007.10.19