ある日の保健室の話。
「はぁい、こんにちはー。ロイド伯爵、何年か振りですわ」
「やぁやぁ、ミレイ・アッシュフォード嬢じゃあないですか。その節はどおもぉ」
「お元気してらっしゃいました?」
「そりゃもう。君が僕との縁談を破談にしてくれたお陰で、僕はルルーシュ殿下の見合い候補に立候補できたわけだしねぇ」
「あら、嫌ですわ伯爵。私との縁談を破談にしたのは伯爵自身じゃありませんか。それにしてもルルーシュ殿下がご婚約されたとの噂は流れてきていないところをみると、宰相閣下もお変わりないのかしら?」
「毎朝毎晩、ルルーシュ殿下の声聞かないと落ち着かないくらいには」
「それは結構」
「……なに、君、あの人の肩持ってたっけ?」
「アッシュフォードは如何なる時もルルーシュ殿下の味方ですから」
「あー、そう。」
「あら、ルルちゃんが男だったら良かったのにと思うことはありますわよ?」
「残念でしたぁ」
「私、伯爵のそういう所が嫌いだけど信頼できちゃうのが憎らしいのよねぇ。で?ルルちゃん、どうしたんです?私としてはデキる副会長に休まれちゃうと書類が溜まっちゃってしょうがないんですけど」
「あはぁ、僕としては君のことは存分に信頼してるんだけどねぇ?殿下ならただの軽い風邪。心配しなくても明日には君が溜め込んだ書類、文句言いながらも片付けてくれるんじゃない?」
「ならいいわ。言っておきますけど、殿下に何か些細な事でもあれば私に話して下さいね?伯爵。あの方をお預かりしているのは実質アッシュフォードなんですから」
「はいはい、肝に銘じておきますよぉ。―――んじゃ些細なことついでに、枢木スザク君について教えてくれないかなぁ?」
「スザク?割と有名人よ。枢木首相の一人息子っていうことでアッシュフォード学園に中等部の頃から通っているわ。運動神経は抜群、身体能力はバケモノ並って噂。成績はあんま良くないわね」
「で?」
「……で、ちょっと女性関係に問題あり、みたいね。どうやら随分やんちゃな中学時代を送ってたみたいだけど、――……あら、そういえば高等部に上がってからはあんまり派手な話は聞かなくなったかしら…?」
「ふぅん…?」
「……まさかルルちゃん食べられちゃったなんて言わないわよね?」
「そんなことになってたら今頃、日本は火の海だよ〜」
「あの方ならやりかねないわね。とりあえずスザクは要チェックってことでいいのかしら?」
「うん、話が早くて助かるね」
「言っておきますけど私はあくまでルルちゃんの味方ということをお忘れなく。ついでに本来ならウチでお預かりするところをあなたにとられた恨みもお忘れなく?」
「……肝に銘じておきます」
学園パラレル、番外・共犯者編。
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ロイドとミレイ。春頃。
きな子/2007.07.13